熊本地震被災地など、財務金融委員会委員派遣として、財政及び金融等に関する実情調査(7月27日~29日)を行わせていただきました。
熊本地震復旧・復興対策をはじめ、国として万全の対応を行ってまいります。
○阿蘇大橋(南阿蘇村)
国道325号阿蘇大橋崩落現場、大規模な斜面崩壊の現場を拝見させていただきました。
国が直轄事業として災害復旧事業を進めさせていただいております。
阿蘇大橋の架け替え位置は、現位置の下流側となります。
無人重機による作業等について説明をいただきました。

○国道57号、JR九州豊肥本線(南阿蘇村)
九州を、熊本県と大分県を、東西に繋ぐ国道57号、JR九州豊肥本線が崩落し、不通となっています。
○被災民家等(益城町)
益城町では、全壊した民家等がそのまま残されていることが多く、屋根にブルーシートが張られたままの民家等が多くみられました。
業者不足、人出不足を痛感させていただきました。
長雨の影響(3万軒)、り災証明書を実際に発行されてからでないと解体へと気持ちが動かない、業者が足りない、特に解体業者と新しい住宅の図面を書く業者の不足が深刻などの理由で、解体と建て直しが進んでいないそうです。
り災証明書の早期発行を進め、業者確保、人材確保により、早期の取り壊しと建て直しが必要です。
○仮設住宅(西原村)

○九州財務局、熊本国税局、日本銀行熊本支店との意見交換
九州財務局長、熊本国税局長、日本銀行熊本支店長から、熊本地震被害と復旧・復興対応について説明をいただき、意見交換を行わせていただきました。
復旧・復興のボトルネックは、建設や、運輸、ドライバーの人手不足にあること。地震の後、福岡に人口が流出していることなどについて説明をいただきました。

○熊本城(熊本市)
熊本城の被害状況を拝見させていただきました。
被害状況は想像以上です。
飯田丸五階櫓の倒壊防止工事が始められています。










○熊本商工会議所、熊本経済同友会との意見交換
熊本商工会議所、熊本経済同友会から、熊本地震被害と復旧・復興に係る国への要望をいただき、意見交換をさせていただきました。
熊本県内への直接的な被害総額は最大3兆8千億円、経済活動の停滞による損失額は最大1,130億円です。(内閣府発表)
「小規模事業者持続化補助金」「中小企業等グループ補助金」「九州ふっこう割」への評価の声が聞かれました。
復旧の現場での人手不足に対し、人材確保への財政的、政策的支援、特別法の制定、産業インフラの早期復旧、産業廃棄物処理の促進等への支援、「小規模事業者持続化補助金」予算の追加拡充、「中小企業等グループ補助金」の弾力的適応への配慮、「九州ふっこう割」の拡充等について要望をいただきました。

○ 熊本県庁との意見交換
熊本県庁から、熊本地震への対応状況等について説明をいただくとともに、熊本地震からの復旧・復興に必要な財源等について、国への要望等をいただき、意見交換をさせていただきました。
復旧・復興事業に起債が充てられない非適債事業、適債事業であっても交付税算入率が低い事業について、具体例等について質疑を行わせていただきました。


○各県酒造組合との意見交換
福岡国税局管内各県(福岡県、佐賀県、長崎県)酒造組合会長、福岡国税局長、福岡財務支局長と、日本酒の振興について意見交換をさせていただきました。
原料米たる酒米山田錦、日本酒の輸出拡大の方向性について、質疑をさせていただきました。

○花の露酒造(久留米市)蔵元見学
蔵元、花の露酒造(久留米市)の見学をさせていただきました。
設備の更新、設備投資の困難さについて学ばせていただきました。


○JT九州工場(筑紫野市)
JT九州工場で、たばこ製造現場を拝見させていただきました。
熊本地震で被害を受けた熊本県は全国有数のたばこ産地です。


○中央ふ頭クルーズセンター(福岡市)
平成27年5月17日に供用開始された中央ふ頭クルーズセンターで、門司税関長から、税関、入国審査の実務について説明をいただき、意見交換をさせていただきました。
門司税関管内のクルーズ船寄港回数は、民主党政権時2013年の31回から、2015年は271回へと9倍増し、クルーズ船で入国する外国人旅客数は、2013年の17.4万人から、2015年は107.2万人へと増加しています。博多港は、クルーズ船で入国する外国人旅客数の全国の5割を占めます。
今年、2016年はさらに増加が見込まれています。
新しく建設された中央ふ頭クルーズセンターでは、CIQ棟には20の出入国審査ブースが設置可能となっています。
当日も2,500人規模のクルーズ船が入港していましたが、アジアに寄港する最大級のクルーズ船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」は船の全長が長すぎるために、中央ふ頭に寄港することができない、とのことでした。ふ頭の全長を長くする基盤整備が必要です。








