神戸ビーフの美味しさの秘密は香りから
兵庫県立農林水産技術総合センター(加西市)で、但馬牛種雄牛の飼養、凍結精液の管理の現場を拝見させていただき、神戸ビーフの美味しさの要因の科学的研究等についてお伺いさせていただきました。
神戸ビーフの美味しさの秘密は、
食べたときに鼻に抜ける香りの良さ、香気成分(ココナッツ様、桃様、穀物様、チョコ・バニラ様)が高い濃度で含まれること
オレイン酸などのモノ不飽和脂肪酸割合が60%前後で、風味が良いこと(オレイン酸は融点が13度と低く、口で油がとろける)
との研究成果です。
神戸ビーフの優位性、美味しさの科学的根拠として活用されることが期待されます。
昨年、輸出禁止の和牛精液が不正に持ち出され、中国の入国検査で見つかるという、あわや中国へ流出という深刻な事態が発生しました。
ここ農林水産技術総合センターには但馬牛の人工授精用凍結精液が入ったストローが約20万本管理されています。小さな小さなストロー1本に入っている但馬牛の精子は約5,000万に及びます。この一つ一つの小さなストローに、長い長い年月をかけて改良を重ね、世界に冠たる神戸ビーフのブランドを確立した但馬牛そのものが凍結されています。国外に流出することなど、あってはならないことです。
但馬牛の人工授精用凍結精液の保管・配布など管理状況を確認させていただき、和牛精液の管理方法、国外流出阻止の方法など意見交換をさせていただきました。
また、但馬牛種雄牛の飼養、人工授精の実習の現場に立ち会わせていただきました。
我が国のかけがえのない宝である但馬牛・神戸ビーフを守り抜き、発展させるために全力を尽くしてまいります。
さらに、地元ブランド「播州百日鶏」のさらなる発展のために、従来の「ひょうご味どり」から、発育性、産肉性、経済性に優れた「ニューひょうご味どり」を作出する現場を拝見させていただきました。
関係者の皆様のご尽力に深く敬意と感謝を申し上げます。