ふじいひさゆきの実績

吞吐ダムなどの事前放流を可能に。
既存の利水ダムの事前放流を可能に。
既存の利水ダムによって生まれる全国の有効貯水容量は、八ッ場ダム50個に相当します。

利水ダムの「事前放流」について(令和2年2月18日衆議院予算委員会)
○藤井委員
ダムによる洪水調整機能の強化、これは本当に有効な治水対策と思うわけでございますけれども、これについてお伺いさせていただきたいと思います。
実は、一昨年、平成三十年七月豪雨において、地元三木市の呑吐ダム、これは上流、赤羽大臣の地元でございます。こちらでは、非常放流ゲートを活用した水位調整を七月三日の昼ごろから行って水位を低下させ、七月六日十六時のピーク流入時には、流入量に対して放流量を抑えるピークカットが行われたんです。実際、現場では、早い段階から美嚢川の水位が高いなという感覚だったんですけれども、これは事前放流ともいうべき措置を行っていただいていたからだということで、ピーク時に放流を抑えていただいたおかげで洪水被害を未然に防いでいただいたと言えるんだと思います。
これは、農林水産省の加古川水系広域農業水利施設総合管理所によるすばらしい取組なんですけれども、未然に防いだんだからマスコミに取り上げてもらったらというふうに事務所に行ってお話しさせていただいたら、いや、実は、本来、利水ダムなので、事前放流と言うてもろうたら困るんです、明らかになるとまずいんですと。また、今回、うちのダムはうまいこといったけれども、ほかのダムがあかんかったと言われて批判されたら、特に、省を超えて国土交通省のダムに批判が行って御迷惑をかけたらあかんと言うて、これは伏せてくださいという話になったんですよ。
非常に謙虚な姿勢ということなんですけれども、こうした目に見えないファインプレーといいますか現場の職員さんの判断、尽力によって、美嚢川の洪水は未然に防がれたのです。
きょうここには江藤農林水産大臣もいらっしゃいますので、実はそういう現場で農水省の立派な職員さんがいらっしゃったというところを、まあ、きょう初めて言わせていただくんですけれども、よくこれを知っていただきたいなと思うところなんです。
いずれにいたしましても、こういう事前放流が表に出せない、利水なので治水に活用できないという現在の仕組み、システムを変えないといけません。事前放流して洪水を未然に防止しました、やりましたと職員さんに胸を張って言っていただきたい。
実は、今回は、平成十六年も二十三年も二十五年も、志染川が呑吐ダムから流れてくるところが美嚢川に合流するところで、いつも、逆流するんじゃないか、危険だという指摘がありまして、緊急時以外に非常放流ゲートで水位調整できるように実は設備を整備していただいて、平成二十七年七月から稼働していただいていた、これがきいたというところがあります。
ですから、特に、利水ダムを治水に活用するには、放流設備など構造上の課題を解決するということが必要であって、また、利水に損害があった場合の補填をどうするかという問題を解決する必要があると思いますけれども、赤羽国土交通大臣に見解をお伺いしたいと思います。
また、事前放流を実施するためには気象予測精度向上が必要です。気象予測精度向上についてもお伺いさせていただきます。
○赤羽国務大臣
近年の大水害の対策を振り返りますと、今、藤井委員御指摘のように、先ほど御質問ありましたように、中流、下流部の河道掘削ですとか樹木伐採は大変重要なことは言うまでもなく、上流部のダムですとか遊水地での洪水調節は極めて重要だというふうに考えております。
先ほど、御地元の加古川水系の呑吐ダム、これは農業用のダムでありますけれども、こうした洪水調節をやっていただいたということは大変有意義なものだったというふうに高く評価をしたいと思います。
他方で、我が国のダム、治水ができる国土交通省所管のダムは五百六十二に対しまして、利水が目的、電力ですとか農業用水を目的としたダムは八百九十八あるということで、全てのダムの容量のうち、水害対策に使える現状は、洪水調節容量は約三割にとどまっております。
これを何とか引き上げなければいけない、今、藤井委員の御指摘のように、これをもっと有効に活用するべきだ、堂々と使えるようにするべきだということで、目標を今の三割から六割に引き上げることを目標にして、水害対策ダムに使えるダムの容量をふやすための、官房長官のもとでの関係省庁が連携した会議が今進んでいるところでございます。
こうした中で、委員御指摘のように、令和二年度の予算案におきまして、利水ダムの事前放流に伴って利水者に損失が生じた場合の補填制度を創設しようということが第一点と、また、事前放流で用いる放流設備等の改造が必要な場合もありますので、そうした補助制度も創設することとしております。
加えて、委員御指摘の、まさに気象予測というのは非常に大事でありますので、より正確な気象予測ができるような技術開発も一緒に進めていきたい、こう考えております。
以上でございます。