タイからラインが

タイからラインが

3月3日(月)
川崎重工業明石工場を視察させていただきました。佐伯元副社長とともに、紀山常務執行役員モーターサイクル&エンジンカンパニープレジデントからご説明をいただきました。
モーターサイクル&エンジンカンパニーは、二輪車を中心に、オフロード四輪、ジェットスキーや汎用エンジン等の製造・販売を行っておられます。
連結売上高は、
2011年度 2,352億円
2012年度 2,518億円
2013年度 3,100億円(見通し)
と、2013年度は売上高の増加が見込まれています。これは、アベノミクス、円安の影響が大きいとのことです。
主要生産拠点は、明石工場から、タイ(KMT)、インドネシア(KMI)、アメリカ合衆国(KMM)に移してきておられますが、今回の円安を受けて、タイから一部生産ラインを戻しておられるようです。
明石工場には、神戸市西区や三木市在住の従業員の皆様が多くいらっしゃいます。明石工場の生産増が給料アップ、雇用アップにつながることを心より期待申し上げます。

紀山常務は、タイから生産ラインを移した理由として、円安による労働単価の差の縮小もさることながら、日本の納入企業の部品の優秀さを上げておられました。
ネジひとつとっても、国際標準、同じ基準でありながら、日本のネジと、他国のネジは違う、日本の納入企業のネジは、その企業独自の秘密の加工を施している、と。
労働単価が安いから、という理由で工場を海外に移転する場合、いずれその国の労働単価が上がったら別の国に工場を移さないといけない。
労働単価ではなく、地産地消、消費地に合わせて、市場の大きさに合わせて、工場を移していくという時代になっている。
人口減少で日本の市場が縮小する中で、日本に立地する工場が減少していくことは避けられないが、今回、タイからラインを一部移したように、日本の部品の優秀さが失われない限り、日本の工場での「ものづくり」の優位性は確保できる、と。

日本の「ものづくり」の底力に、胸が熱くなりました。
川崎重工業の皆様、川崎重工業に部品を納入している全ての企業の皆様、ありがとうございます。
これからも、日本の誇る「ものづくり」をよろしくお願い申し上げます。

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佐伯元副社長と

検査を前に

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